HOME 募集・表彰 新化学技術研究奨励賞 第12回新化学技術研究奨励賞







各種募集

新化学技術研究奨励賞
新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞

 公益社団法人新化学技術推進協会(JACI)では、産学官交流連携活動の一環として、新化学技術研究奨励賞を設けています。本奨励賞は、化学産業界が必要とする研究課題を設定し、その実現に貢献することができる若手研究者の独創的な萌芽的研究テーマを発掘・奨励する目的で毎年公募しています。

 今年も、下記の通り、環境分野、エネルギー・資源分野、電子情報分野、ライフサイエンス分野、先端化学・材料分野からの12課題と特別課題(革新的計測分析分野)を設けましたので、奮ってご応募下さい。

 また、研究奨励賞受賞者を対象にしたステップアップ賞を設けていますので、将来の応募も念頭に入れていただき、本研究奨励賞にご応募ください。

第12回新化学技術研究奨励賞課題一覧
特別課題 革新的化学工学に関する基盤的研究
課題1 グリーンイノベーションを推進するための資源・プロセス・評価技術等に関する環境技術の研究
課題2 新しい資源代替材料・技術の創製、および資源の節約・回収・再利用に関する基盤的研究
課題3 バイオマス由来製品の事業化課題を解決する革新的な機能を有する素材の開発研究、又は革新的なバイオマス変換技術の研究
課題4 創エネ・エネルギー貯蔵・省エネルギー分野における革新素材・技術に関する研究
課題5 超スマート社会を支えるエレクトロニクス材料に関する研究
課題6 マイクロナノシステム用途拡大につながる新規な材料・加工技術、及びデバイスに関する研究
課題7 生体機能を利用した新規合成・生産・製造に貢献する基盤技術と評価技術に関する研究
課題8 生体機能・生体分子に着目した革新的ライフサイエンス材料に関する研究
課題9 人に寄り添う新しい社会へ対応するための脳科学および感性科学の研究
課題10 持続可能な開発目標に資する材料設計・プロセス設計のための計算科学・計算工学・データ科学の研究
課題11 国内産業の強化・新産業創出に資する「新素材」実現のための基盤的研究
課題12 サステイナブルな社会の実現に向けた革新的反応技術に関する研究


応募資格

  • 国内の大学、またはこれに準ずる研究機関(大学共同利用機関、高等専門学校、公的研究機関)において研究活動に従事する人。(研究場所は日本国内に限ります)
  • 2022年4月1日時点で満40歳未満の人。
  • 受賞後少なくとも1年間は応募テーマを研究できる人。(ポストドクター、研究員は応募可能ですが、学部および大学院の学生は応募できません)

募集期間

2022年12月9日(金) ~ 2023年2月6日(月) 17時まで

選考件数

各研究課題につき原則として1件

助成金

受賞者には、助成金として1件につき100万円を個人に対して贈呈します。
研究目的であれば使途は限定しません。



応募方法

ご応募は下記ボタンをクリックして、必要事項をご記入の上、応募申請書を添付してお申し込みください。
以下の入力フォームは、12月9日(金)より有効になります。




問い合わせ先


公益社団法人新化学技術推進協会 新化学技術研究奨励賞・ステップアップ賞担当
〒102-0075 東京都千代田区三番町2 三番町KSビル 2F
TEL 03-6272-6880 FAX 03-5211-5920
E-mail jaciaward12@jaci.or.jp

 新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞は、研究奨励賞受賞後の研究に対して、切れ目の無い継続的な研究助成を行うことにより、研究成果の産業界への早期活用を図ることを目的に設けられたものです。

  本年度の募集を12月9日から開始しますので奮ってご応募ください。

応募資格

  • 研究奨励賞受賞後1年経過後から6年以内の方で、研究奨励賞受賞テーマを発展させたテーマ、またはその関連テーマについての応募であること。
  • 国内の大学またはこれに準ずる研究機関(大学共同利用機関、高等専門学校、公的研究機関)において研究活動に従事して、日本国内で研究を実施すること。

なお、今回応募資格を有するのは、第6回(2017年度受賞)~第10回(2021年度受賞)の研究奨励賞受賞者の方々です。その方々にはメールで募集要項と応募書類をお送りします。

募集期間

2022年12月9日(金)~2023年2月6日(月)17時まで

選考件数

原則として1件/年以内とします。

助成金

受賞者には、研究助成金として、申請書に記載の予算額(上限300万円)を個人に対して贈呈します。研究目的であれば、使途は限定しません。


問い合わせ先


公益社団法人新化学技術推進協会 新化学技術研究奨励賞・ステップアップ賞担当
〒102-0075 東京都千代田区三番町2 三番町KSビル 2F
TEL 03-6272-6880 FAX 03-5211-5920
E-mail jaciaward12@jaci.or.jp


第12回新化学技術研究奨励賞 および 2023新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞


 第12回新化学技術研究奨励賞および2023新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞の受賞者は、厳正なる審査の結果、以下のように決定しました。
受賞者の皆様、おめでとうございます。
また、多数のご応募を頂き、ありがとうございました。

◇ 2023新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞
     九州大学 大学院工学研究院 白木 智丈
     『低次元ナノ材料への分子修飾に基づく新素材物質群の創出』

◇ 第12回新化学技術研究奨励賞

特別課題: 革新的化学工学に関する基盤的研究
名古屋工業大学 大学院工学研究科 古川 陽輝
『複数の液体混合を可能とする新たな邪魔板開発のための撹拌槽内未混合領域の解明』
 
課題1: グリーンイノベーションを推進するための資源・プロセス・評価技術等に関する環境技術の研究
岐阜大学 工学部機械工学科 朝原 誠
『デトネーション加熱による高温メタン熱分解システムの検討』
 
課題2: 新しい資源代替材料・技術の創製、および資源の節約・回収・再利用に関する基盤的研究
名古屋工業大学 大学院工学研究科 成田 麻未
『アルミニウムのリサイクル過程における不純物除去技術の開発』
 
課題3: バイオマス由来製品の事業化課題を解決する革新的な機能を有する素材の開発研究、又は革新的なバイオマス変換技術の研究
北陸先端科学技術大学院大学 サスティナブルイノベーション研究領域 高田 健司
『バイオアラミドの水溶化/水不溶化を利用したバイオコンポジット材料の創成』
 
課題4: 創エネ・エネルギー貯蔵・省エネルギー分野における革新素材・技術に関する研究
京都大学 化学研究所 中村 智也
『材料化学アプローチによる高性能ペロブスカイトタンデム太陽電池の開発』
 
課題5: 超スマート社会を支えるエレクトロニクス材料に関する研究
大阪大学 産業科学研究所 陳 伝彤
『次世代パワー半導体に向けたAg-ダイヤモンドの複合超高放熱エレクトロニクス実装材料の開発』
 
課題6: マイクロナノシステム用途拡大につながる新規な材料・加工技術、及びデバイスに関する研究
早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 田中 大器
『ナノスケールで発現する特異的な化学反応解析デバイスの開発』
 
課題7: 生体機能を利用した新規合成・生産・製造に貢献する基盤技術と評価技術に関する研究
地球環境産業技術研究機構 バイオ研究グループ 清水 哲
『酸素非発生型光合成細菌による糖からの高効率バイオ水素生産技術の開発』
 
課題8: 生体機能・生体分子に着目した革新的ライフサイエンス材料に関する研究
東北大学 大学院工学研究科 浜田 省吾
『代謝するDNAハイドロゲルによるインテリジェント人工細胞外マトリックスの開発』
 
課題9: 人に寄り添う新しい社会へ対応するための脳科学および感性科学の研究
東京大学 大学院理学系研究科 香取 和生
『アルツハイマー病早期診断に最適化した嗅覚テストの開発』
 
課題10: 持続可能な開発目標に資する材料設計・プロセス設計のための計算科学・計算工学・データ科学の研究
中央大学 理工学部応用化学科 黒木 菜保子
『低副作用創薬を志向した生体イオン濃度下の第一原理分子動力学計算』
 
課題11: 国内産業の強化・新産業創出に資する「新素材」実現のための基盤的研究
名古屋大学 大学院工学研究科 平井 大悟郎
『安定・安全な酸化物トポロジカル材料の開発』
 
課題12: サステイナブルな社会の実現に向けた革新的反応技術に関する研究
大阪大学 大学院工学研究科 岡 弘樹
『クリーンエネルギー製造に向けた有機高分子の革新的触媒能の開拓』


第12回新化学技術研究奨励賞および2023新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞の審査委員は
以下の通りです。
(敬称略 所属、役職は、審査委員会時点のものです)

株式会社カネカ 常務執行役員 R&B本部長 上田 正博
東京農工大学大学院 工学研究院応用化学部門 教授 平野 雅文
大学共同利用機関法人自然科学研究機構 分子科学研究所 教授 江原 正博
大阪大学名誉教授 ・鹿児島大学名誉教授 明石 満
千葉大学 フロンティア医工学センター 教授 中川 誠司
国立研究開発法人産業技術総合研究所 総括研究主幹 秋永 広幸
東京理科大学 副学長 理工学部先端化学科 教授 井手本 康
東北大学大学院 工学研究科・工学部応用化学専攻 教授 冨重 圭一
DIC株式会社 執行役員 R&D統括本部長 総合研究所長 有賀 利郎


【2023新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞 受賞研究の紹介】

低次元ナノ材料への分子修飾に基づく新素材物質群の創出
九州大学 大学院工学研究院
白木 智丈
 この度は2023 新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞に採択頂き、心より感謝申し上げます。奨励賞研究では「日本のものづくり強化と新産業創出に資する「新素材」実現のための基礎的・基盤的研究」の課題の下、カーボンナノチューブの分子修飾を利用した近赤外発光性ナノ新素材を開発しました。本研究は、その知見を低次元ナノ材料と分子の新規複合化技術開発へと拡張することで、「新素材群」を創出する研究のステップアップを目指します。継続的な御支援により実施できる本研究を通して、日本のものづくり強化と新産業創出に貢献して参ります。

【第12回新化学技術研究奨励賞 受賞研究の紹介】 

特別課題:革新的化学工学に関する基盤的研究
複数の液体混合を可能とする新たな邪魔板開発のための撹拌槽内未混合領域の解明
名古屋工業大学 大学院工学研究科
古川 陽輝
 この度は第12回新化学技術研究奨励賞にご選出いただき誠にありがとうございます。液体混合はほとんどの化学産業において必須の技術となっております。混合の目的および混合する液体の物性は様々であり、それに応じて異なる撹拌装置を使用するためプロセスの効率が落ちます。本研究では、均一混合の難しい高粘性液体の混合時に生じるドーナツ型の未混合領域の幾何形状情報を明らかにし、一気通貫で混合できる撹拌装置の開発を目指します。
課題1:グリーンイノベーションを推進するための資源・プロセス・評価技術等に関する
     環境技術の研究
デトネーション加熱による高温メタン熱分解システムの検討
岐阜大学 工学部機械工学科
朝原 誠
  2021年にJAXAが回転デトネーションエンジンの宇宙実証試験に世界で初めて成功し、国内外において話題になっております。第12回新化学技術研究奨励賞にご選出いただいた当研究は、この次世代ロケットエンジンとして注目されている“デトネーション”を利用した新規的な水素製造技術の確立を目指します。ロケットエンジンの最新研究と反応工学の融合によるグリーンイノベーションにより、持続可能なエネルギー利用に貢献したいと思います。
課題2:新しい資源代替材料・技術の創製、および資源の節約・回収・再利用に
     関する基盤的研究
アルミニウムのリサイクル過程における不純物除去技術の開発
名古屋工業大学 大学院工学研究科
成田 麻未
 この度は第12回新化学技術研究奨励賞に選出いただき、誠にありがとうございます。近年、アルミニウムを水平リサイクルする技術開発が注目されています。アルミニウム再生地金には不純物として鉄が混入し、アルミニウムやシリコンと化合物を形成し、特に粗大で板状のものは材料特性に悪影響を及ぼします。本研究ではアルミニウムの凝固中に発生する水素気泡の内壁に形成するとされる球状α-AlFeSi相に着目し、その形成メカニズムを解明すると共に、不純物除去技術への応用を目指します。
課題3:バイオマス由来製品の事業化課題を解決する革新的な機能を有する素材の
     開発研究、又は革新的なバイオマス変換技術の研究
バイオアラミドの水溶化/水不溶化を利用したバイオコンポジット材料の創成
北陸先端科学技術大学院大学
サスティナブルイノベーション研究領域
高田 健司
 この度は、第12回新化学技術研究奨励賞に選出していただき、審査委員の皆様および関係者の皆様方に厚く御礼申し上げます。本研究では、バイオベースポリアミドとセルロースナノファイバーのコンポジット化による、完全バイオベース高性能材料の開発を目指します。バイオマス由来製品は、生産量を稼ぎにくいという課題がありますが、本研究ではこれを「コンポジット化」により改善するだけでなく、生産プロセスにおいてもEco-friendlyな「水」を用いた系を実現することで、環境に配慮した新素材の開発を実施します。
課題4:創エネ・エネルギー貯蔵・省エネルギー分野における革新素材・技術に
     関する研究
材料化学アプローチによる高性能ペロブスカイトタンデム太陽電池の開発
 京都大学 化学研究所
中村 智也
 この度は、第12回新化学技術研究奨励賞に選出いただき、審査委員の先生方、関係の皆様方に厚く御礼申し上げます。ペロブスカイトタンデム太陽電池は、単セルでの効率限界を超えて、さらに高い発電効率を実現できる太陽電池として期待されています。本研究では、新規材料の開発を鍵とする材料化学アプローチにより、本太陽電池の高性能化に挑戦します。
課題5:超スマート社会を支えるエレクトロニクス材料に関する研究
次世代パワー半導体に向けたAg-ダイヤモンドの複合超高放熱エレクトロニクス実装材料の開発
大阪大学 産業科学研究所
陳 伝彤
  このたびは栄えある新化学技術研究奨励賞に採択いただき、大変光栄です。次世代のパワー半導体である SiCパワー半導体半導体を用いたパワーエレクトロニクス技術を駆使した電力変換器の高出力密度化、小型化と電力損失の低減の実現が期待されています。そのため、高耐熱高放熱のダイアタッチ接合材料の開発、特に接合層とSiC半導体の熱膨張係数の違いによって生じる熱応力の発生を最小限に抑える必要があるため、低熱膨張係数の接合材料の開発が必要です。本研究では、高耐熱高放熱・低熱膨張係数を有する新規Ag-ダイヤモンドの複合機能性実装材料を開発します。
課題6:マイクロナノシステム用途拡大につながる新規な材料・加工技術、及び
     デバイスに関する研究
ナノスケールで発現する特異的な化学反応解析デバイスの開発
早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構
田中 大器
 この度は、第12回新化学技術研究奨励賞にご選出いただき誠にありがとうございます。本研究では、非常に小さな空間であるナノスケールで化学反応及び分析が可能になるデバイスの開発を目指します。ナノスケールでの化学反応は、分子の立体構造の変化などからビーカーとは異なる特異的な反応になることが予想されています。ナノスケールの化学反応を明らかにすることで、細胞内の化学反応の理解に繋がるほか、新材料合成への応用が可能になります。
課題7:生体機能を利用した新規合成・生産・製造に貢献する基盤技術と評価技術に
     関する研究
酸素非発生型光合成細菌による糖からの高効率バイオ水素生産技術の開発
地球環境産業技術研究機構 バイオ研究グループ
清水 哲
 この度は第12回新化学技術研究奨励賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。水素は使用時にCO2を排出しない究極のクリーンエネルギーであり、再生可能エネルギーを原料とした水素生産技術が求められています。本研究では有機物と光エネルギーを原料として水素を生産する能力を持つ酸素非発生型光合成細菌の代謝を改変することで、再生可能エネルギーであるバイオマス由来の糖質から高い効率で水素を生成する微生物の創出を目指します。
課題8:生体機能・生体分子に着目した革新的ライフサイエンス材料に関する研究
代謝するDNAハイドロゲルによるインテリジェント人工細胞外マトリックスの開発
東北大学 大学院工学研究科
浜田 省吾
 この度は第12回新化学技術研究奨励賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。生体細胞は「細胞外マトリックス(ECM)」と呼ばれるハイドロゲルに取り囲まれています。本研究では、人工代謝系で動的に生成されるDNAハイドロゲルを使った「人工ECM」の開発に挑戦します。プログラマブルな材料であるDNAを駆使することで,構造の時空間的制御や成長因子の動的産生機能などを実装し、再生医療・組織工学への貢献を目指します。
課題9:人に寄り添う新しい社会へ対応するための脳科学および感性科学の研究
アルツハイマー病早期診断に最適化した嗅覚テストの開発
東京大学 大学院理学系研究科
香取 和生
 この度は、第12回新化学技術研究奨励賞に選出いただき、誠にありがとうございます。アルツハイマー病をはじめとした認知症の患者数は今後増加すると考えられており、精度の高い早期診断手法の確立は急務です。嗅覚障害は多くのアルツハイマー病患者において認知機能障害に先立って生じているため、早期診断手法としての嗅覚が着目されています。本研究では、より早期に障害が生じやすい匂いのセットを検証することで、より早期の段階での診断手法の開発を目指します。
課題10:持続可能な開発目標に資する材料設計・プロセス設計のための
     計算科学・計算工学・データ科学の研究
低副作用創薬を志向した生体イオン濃度下の第一原理分子動力学計算
中央大学 理工学部応用化学科
黒木 菜保子
 この度は、第12回新化学技術研究奨励賞に選出いただき、誠にありがとうございます。創薬分野において、薬とターゲットタンパク質の関係は、鍵と鍵穴として例えられます。しかし、薬効の予測を目的として、生体環境下で生じる分子間相互作用を、その場観察することは困難です。本研究では、フラグメント理論に基づく第一原理分子シミュレーションにより、新薬設計に関与する分子間相互作用を物理化学起源に遡って解明することを目指します。
課題11:国内産業の強化・新産業創出に資する「新素材」実現のための基盤的研究
安定・安全な酸化物トポロジカル材料の開発
名古屋大学 大学院工学研究科
平井 大悟郎
 この度は、第12回新化学技術研究奨励賞を頂き、誠にありがとうございます。グラフェンと同様の特殊な電子構造を持つ「トポロジカル物質」は、高い電子の移動度やエネルギーロスを伴わない伝導などの特性を示し、次世代のエレクトロニクス材料として期待されています。本研究では、酸化物を対象にトポロジカル物質の材料開発を行い、既存材料の不安定性や毒性という弱点を克服することで、高い化学的安定性と優れたエレクトロニクス特性を両立する新素材を実現します。
課題12:サステイナブルな社会の実現に向けた革新的反応技術に関する研究
クリーンエネルギー製造に向けた有機高分子の革新的触媒能の開拓
大阪大学 大学院工学研究科
岡 弘樹
  この度は、第12回新化学技術研究奨励賞に選出いただき、大変光栄に存じます。本研究提案では、有機高分子の新機能として革新的触媒能を開拓し、水および空気中の酸素のみを原料とした真に持続可能な、クリーンエネルギー製造技術の確立を目指します。これらを学術として一般化し、エネルギーに関連した有機物性化学の新局面を拓き、カーボンニュートラルやサステイナブルな社会の実現に貢献します。

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