特別課題:東日本大震災からの復旧・復興に貢献する化学技術に関する研究 |
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『放射性廃液を発生させない短時間トリチウム水測定器の開発・実地測定』 |
お茶の水女子大学 基幹研究院
古田 悦子 |
第4回新化学技術奨励賞に採択して頂き、大変光栄に存じます。東日本大震災後ににわかに注目された放射線ですが、トリチウムなどのベータ線の測定では、試料の少量の測定にもかかわらず多量の放射性有機廃液が発生している事実は、殆ど知られていません。この発がん性・毒性のある有機廃液を発生させることなく、従来法と同等以上の感度で測定を可能とする環境低負荷な測定方法を開発してきました。本研究では、事故現場で測定可能な専用器を試作し、その実用化を目指します。 |
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課題1:グリーン・イノベーションを推進するための資源・プロセス・評価に関する環境技術の研究 |
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課題2:新しい資源代替材料・技術の創成、及び資源の回収・再利用に関する基礎研究(エネルギー資源、食料・水資源を含むものとする) |
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『リン資源の効率的回収・再資源化を目的とする高炉スラグからの吸着材の合成とその吸着特性評価』 |
大阪大学大学院 工学研究科
桑原 泰隆 |
この度は、第4回新化学技術研究奨励賞に選出頂き誠に光栄に存じます。リンは生物の生命活動や食糧生産に必須の元素ですが、近年枯渇が懸念されています。本研究課題では、製鉄プロセスで大量に発生する高炉スラグを原料とした機能性吸着材の合成と、これを利用した排水中のリン回収への応用に取り組みます。リン資源の効率的回収・再資源化のみならず、水環境保全、高炉スラグの高付加価値化利用にも貢献しうる新技術の創出を目指します。 |
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課題3:バイオマスの構造を活かした高機能材料および化学品に関する研究 |
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『石油代替としてのバイオマス有効利用を指向した選択的変換反応開発』 |
東京大学大学院 工学系研究科
楠本 周平 |
この度は、第4回新化学技術研究奨励賞という大変栄誉ある賞に選出頂きまして誠にありがとうございます。本課題では、現在の化石資源依存からの脱却、再生可能資源にもとづいた社会の構築を目指します。特にバイオマス(リグニン・セルロース・グリセリン)の選択的変換による基礎化成品原料生産という基盤技術を開発します。 |
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課題4:創電・エネルギー貯蔵分野おける革新素材・技術に関する研究 |
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『高濃度電解液の特異性を利用した革新的蓄電池の創製』
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東京大学大学院 工学系研究科
山田 裕貴 |
第4回新化学技術研究奨励賞を頂戴し、大変光栄に存じます。高性能な蓄電池による電力貯蔵は、変動する自然エネルギーの有効利用を前提とした持続可能社会の実現に向けて、必要不可欠な技術となっています。本研究では、蓄電池の飛躍的な高性能化に資する高機能電解液の開発を行います。これまで研究の盲点となってきた高濃度有機電解液に関する知識体系を構築するとともに、その特異物性に基づく革新的蓄電池の創製を目指します。 |
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課題5:ウェアラブルデバイスの実現に向けた新規技術・材料および製造プロセスに関する研究 |
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『通気性に優れたシート素材への微細電極形成と薄膜エレクトロニクスとの集積化による人の肌に優しいウェアラブルセンサの開発』 |
大阪大学 産業科学研究所
関谷 毅 |
栄えある新化学技術研究奨励賞をいただきますこと、大変うれしく思います。モノのインターネットであるInternet of Things(IoT)に関連する情報科学、電子デバイス、材料科学に関する研究が進められる中、本研究ではこれまでにない生体計測を実現するための材料開発に焦点をあて、これと最先端Si-LSI技術を融合させた新しい研究を推進いたします。次世代の医療、ヘルスケア、福祉に貢献できるよう取り組んで参ります。 |
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課題6:マイクロナノシステム用途の拡大につながる新規な材料・プロセスおよびデバイス技術に関する研究 |
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『マイクロゲルファイバのself-foldingによる複合3次元機能材料構築法の創生』 |
慶應義塾大学 理工学部
尾上 弘晃 |
第4回新化学技術研究奨励賞に選出頂き誠にありがとうございます。本研究では、多様な機能性材料が3次元的に配置された複合ハイドロゲル構造の構築のために、マイクロゲルファイバの自己折り畳み(self-folding)を利用し3次元構造を自発的に構築する方法を提案します。刺激応答性ゲルや磁性体、誘電体、細胞などを封入することにより、再生医療・環境センサ・ソフトロボティクスなどの分野への応用展開を探索し、本手法による汎用的な3次元構造構築法の創生を目指します。 |
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『幹細胞治療における移植細胞の純度均一化に向けた1細胞単離解析型マイクロナノ流体システムの開発』 |
名古屋大学 未来社会創造機構
小野島 大介 |
第4回新化学技術研究奨励賞の栄誉を賜り、大変光栄に存じます。同賞審査委員、並びに新化学技術推進協会の関係者の方々に厚く御礼申し上げます。本研究は、単一細胞レベルの遺伝子発現解析デバイスの開発を通じて、移植治療用幹細胞の安全・品質の担保を目指すものです。臨床試験をクリアした再生医療技術の早期実用化に向けて、化学産業界の生産技術と連携した本研究の拡大とイノベーションの創出に挑みたいと存じます。 |
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課題7:高効率物質生産に必要な新規バイオプロセスの構築に関する研究 |
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『亜リン酸デヒドロゲナーゼを利用した実用的微生物培養手法の開発』 |
広島大学大学院 先端物質科学研究所
廣田 隆一 |
この度は第4回新化学技術研究奨励賞にご採択して頂きまして、心より感謝申し上げます。微生物を用いたバイオプロセスの効率化のためには、大スケールの培養系において投入コストとエネルギーを抑えた上で、効率良く目的とする微生物を増殖させることが求められます。本研究では、通常の生物が利用する事のできない亜リン酸をリン源として用いる新たな選択的培養技術を開発し、バイオプロセスによる高効率物質生産に貢献します。 |
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課題8:生体分子を利用した、またはその構造と機能に着想した新規機能性材料の実用化を目指した研究 |
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『機能性生体分子の酵素触媒的修飾を可能とする自己集合足場のナノデザイン』
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九州大学大学院 工学研究院
若林 里衣
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この度は、第4回新化学技術研究奨励賞に採択頂きまして、誠にありがとうございます。本研究では、タンパク質や核酸などの機能性生体分子を集積化させるための、デザイナー足場を開発します。足場の基盤材料には自己集合ペプチドを選択し、更に酵素による部位特異的反応を利用することで、生体分子を高効率かつ選択的に集積させることを目指します。多様な構造の足場を創り出し、その構造から生まれる生体機能性を追求したいと考えています。 |
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課題9:材料開発イノベーションを目指した計算科学の研究 |
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『凝集系化学反応の遷移状態計算のための新規手法と汎用ソフトウェアの開発』
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長崎大学 医歯薬学総合研究科
石川 岳志
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この度は、第4回新化学技術研究奨励賞に採択して頂き誠にありがとうございます。燃料電池や人工酵素などの新規材料開発では、化学反応の制御が重要となりますが、そのためには反応の遷移状態を正確に理解する必要があります。しかし、一般的に遷移状態の寿命は短く、実験的にこれを観測するのは困難です。そこで本研究では、最先端の計算化学技術を利用して、凝集系における化学反応の遷移状態を効率良く計算するための手法を開発し、実産業での利用を見据えた汎用ソフトウエアの構築を目指します。 |
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課題10:日本のものづくり強化と新産業創出に資する「新素材」実現のための基礎的・基盤的研究 |
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『準秩序構造を有する高充填密度ガラスの合成と機能開発』
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東京大学 生産技術研究所
増野 敦信
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この度は第4回新化学技術研究奨励賞に選出して頂き,誠にありがとうございます。本研究では、試料を宙に浮かせたまま溶融,凝固させる「無容器法」を用いることで、準秩序構造を有する高充填密度ガラスを合成し、その高い充填密度に起因する優れた機能(高誘電率,高屈折率,高硬度など)を開発します。さらに、実験と理論計算を組み合わせた構造解析を行い、準秩序構造と物性、そしてガラス形成能との関係を整理することで、ガラス材料の新しい設計指針を確立します。 |
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課題11:化学工業に変革をもたらす反応プロセスおよびその触媒に関する研究 |
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『無機酸化物クラスター触媒の精密合成と高難度光触媒反応への展開』 |
東京大学大学院 工学系研究科
鈴木 康介
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この度は、第4回新化学技術研究奨励賞に採択頂きまして誠にありがとうございます。本研究では、可視光応答型の高難度選択酸化還元反応の実現に向けた触媒開発に取り組みます。無機酸化物クラスターの精密合成に基づいて、酸化還元電位や反応性などを制御した高効率な反応プロセスの確立を目指します。今回の受賞を励みとし、今後も研究に邁進していきたいと思います。 |
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『高い被毒耐性を有する含硫黄芳香環高機能化用遷移金属錯体触媒の開発』 |
京都大学大学院 理学研究科
依光 英樹
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このたびは第4回新化学技術研究奨励賞に選出いただき、心より御礼申し上げます。本研究では、強力な触媒毒である有機硫黄化合物の自在変換を可能にする新触媒の創出を目指します。この新触媒により、化石燃料中の不要物質である含硫黄芳香環を別の高付加価値芳香環に作り変える革新的芳香環リフォーム反応を開発します。 |
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【2015新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞 受賞研究の紹介】 |
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『高効率光電変換を可能にする革新的有機半導体および有機無機複合材料開発』 |
京都大学 化学研究所
若宮 淳志
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この度は、2015新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞に採択頂き、誠にありがとうございます。研究奨励賞研究において、準平面型構造および擬平面型構造といった独自の分子構造を用いた有機半導体材料の分子設計の有用性を実証することができました。本研究では、この独自の分子設計概念を基に、ペロブスカイト太陽電池のための革新的な材料開発へと展開することで、光電変換のさらなる高効率化の実現を目指します。本協会の継続的な研究助成に深く感謝致します。 |
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