盛況のうちに終了いたしました。 ご参加、ご協力いただきました皆様に御礼申し上げます。 |
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第11回 JACI/GSCシンポジウム カーボンニュートラルの実現に向けて ~『化学の力』で前へ!~ |
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公益社団法人新化学技術推進協会は、持続可能な社会発展のための化学技術イノベーションの推進を目的として、JACI/GSCシンポジウムを毎年開催しています。 2015年7月にJACIが主導し発出した「東京宣言2015」では、Green Sustainable Chemistry(GSC)の担う役割と、それを世界との協調と連携により推進することを謳いました。同年9月には「東京宣言2015」のベクトルと軌を一にする「持続可能な開発目標(SDGs)」が国連で採択され、同年12月のCOP21では地球温暖化を抑止すべくパリ協定が、さらに2021年11月のCOP26では2100年の世界平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度以内に抑える努力を追求することの合意がなされ、いよいよ本格的に地球温暖化対策を講じなければならない段階となりました。 < 日本では、2020年10月に政府が「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、これを受けて、2021年6月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の具体策が明示され、カーボンニュートラルの実現に向けて政府の支援体制が整いました。 カーボンニュートラル達成には、再生可能エネルギーのように開発が進みつつある技術の普及や拡大のみならず、エネルギー、原料やプロセスの転換において革新的なイノベーションの創出とその社会実装が不可欠です。そのためには「東京宣言2015」の理念に則り、一企業一産業の活動に留まらず、産業間、産学官や地域・社会でこれまでの協調をより一層拡張し、連携を強化することが必要です。 化学産業は、これまでプラスチックや合成繊維、半導体や液晶をはじめとする様々な製品を通じて生活レベル向上や社会の発展に大きく貢献してきました。イノベーションのネットワークを重層的に拡張・発展させることで、革新的な技術・素材およびこれらを担う人財を創出し、社会に貢献することが『化学の力』であり、この力を発揮し続けることがソリューションプロバイダーたる化学産業の責務です。 第11回目のシンポジウムでは、カーボンニュートラルという目標達成に向けて、『化学の力』を提示します。持続可能な社会が必要とする健全なグローバルコモンズ(地球規模の共有財)を未来を担う世代に引き継げるよう、また資源の少ない日本が新たなイノベーションにより世界を牽引できるよう、この課題に果敢にチャレンジする機運が一層醸成されることを期待しています。 皆様のご参加を心よりお待ちしております。 |
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日時2022年6月15日(水)~16日(木) |
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場所オンライン開催 |
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プログラム(敬称略)
1日目(2022年6月15日)
開会挨拶
十倉 雅和 (公社)新化学技術推進協会 会長
基調講演
カーボンニュートラル実現にどう取り組むか 山地 憲治 (公財) 地球環境産業技術研究機構 理事長 カーボンニュートラル(脱炭素社会)実現を目指した取組みが世界的に加速している。本講演では、グリーン成長戦略、エネルギー基本計画などの政策動向を整理した上で、脱炭素社会実現に関するエネルギーシナリオ分析などを紹介する。
基調講演
イノベーションの加速に向けて -日本の課題とDeNAの挑戦- 南場 智子 (株)ディー・エヌ・エー 代表取締役会長 私たちは今、自らの繁栄の基盤である安定的な地球システム--グローバル・コモンズ--を壊している。持続可能な未来を次世代に引き継ぐために、エネルギー、食、都市、生産消費など、現在の社会・経済システムを大転換しなければならない。その枠組み作りを紹介する。
招待講演
再生可能エネルギーからの水素製造と利用 水電解および燃料電池材料およびシステムの設計・開発 山下 弘巳 大阪大学 教授 ナノ細孔空間などの特殊反応場を活用して、シングルサイト触媒・プラズモン微粒子触媒・非平衡合金微粒子触媒など特徴ある構造を持つ新しい触媒材料を設計し、水素循環(水素キャリア分子からの水素生成)・二酸化炭素固定化などの環境調和型反応へ応用している。
基調講演
データ連成イノベーションを「描く」リテラシー 大澤 幸生 東京大学 教授 データ利活用戦略を生み出す共創コミュニケーションを20年来実施してきた方法について、ビジネスチャンス発見、スポーツ応用などの事例を用いて紹介する。その背景で重要な役割を果たしてきた特徴概念(Feature Concept)の役割を示し、データ連成イノベーションという新しいリテラシーを育む事業の構想を説明する。
招待講演
カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能燃料のグローバルネットワークの構築 杉山 正和 東京大学 教授 社会活動に燃料は不可欠であり、グリーン水素への期待が大きい。その全量を国内生産で得ることは困難で、海外の適地でグリーン水素を製造し、輸送・貯蔵するグローバルネットワークが必要である。さらに、水素の適用が困難な燃料用途には、回収したCO2から再エネで製造する合成燃料も必要となる。
GSC賞受賞講演・表彰式
受賞者一覧はこちら(第21回GSC賞 )
2日目(2022年6月16日)
基調講演
カーボンニュートラルに貢献する技術の社会実装 秋鹿 正敬 日揮ホールディングス(株) 常務執行役員 日揮グループは “Enhancing planetary health”をパーパスとし、持続可能性に資する技術の成熟化・事業化を協創により推進しております。今回は「CO2マネジメント」「資源循環」「バイオ」領域の取組みについてご紹介します。
招待講演
再生可能エネルギーからの水素製造と利用 水電解および燃料電池材料およびシステムの設計・開発 山口 猛央 東京工業大学 教授 大規模に再生可能エネルギーを利用するには、水電解による水素製造および燃料電池技術が重要となる。本講演では、2050年から考える水素社会と、その時に必要となる固体高分子形燃料電池、アニオン交換膜型水電解の現状と課題、さらに課題を克服するための新しい材料を、我々の研究を通して紹介する。
ポスター発表
ポスター発表一覧はこちら
招待講演
有機触媒を用いた環境調和型合成プロセスの開発 林 雄二郎 東北大学 教授 低分子有機化合物を触媒とする有機触媒反応は、金属廃棄物を生じない環境調和型反応である。また、一つの反応容器で、連続的に複数の反応を行うワンポット反応は、反応の後処理・廃棄物を削減する、環境調和型効率的合成手法である。今回、我々の開発した不斉有機触媒、およびポットエコノミーを志向した有機触媒反応を鍵とする有用化合物の短工程合成について説明する。
基調講演
カーボンニュートラルの実現に向けて 松方 正彦 早稲田大学 教授 ものづくり産業である化学は2050年のカーボンニュートラル達成の要である。本講演では、二酸化炭素の資源化と、化学プロセスの脱炭素化について、ソリューションプロバイダーとしての化学の可能性と責務について述べたい。
基調講演
グローバル・コモンズの責任ある管理 石井 菜穂子 東京大学 理事・教授 私たちは今、自らの繁栄の基盤である安定的な地球システム--グローバル・コモンズ--を壊している。持続可能な未来を次世代に引き継ぐために、エネルギー、食、都市、生産消費など、現在の社会・経済システムを大転換しなければならない。その枠組み作りを紹介する。
閉会挨拶
淡輪 敏 (公社)新化学技術推進協会 副会長 |
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参加費(税込)
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後援 (順不同) |
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