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       □ Green Sustainable Chemistry   □
        □                            NetWork     □
           □     No.97(2008.03.05)     □
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GSCネットワークから2008年最初のメールマガジンを送信致します。
 第7回GSC賞の受賞業績を紹介します。
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■□■             GSCネットワークの活動               ■□■
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1. 第8回GSCシンポジウム
2008年3月6日(木)、7日(金)、学術総合センター
http://www.gscn.net/event/index.html
「プログラム」、「ポスター発表 題名等」を掲載しています。
−参加登録費  一般 18,000円、学生 9,000円
           当日会場にて受付
2. 第1回日豪交流基金フォーラム
「オーストラリア グリーンケミストリーの最先端」
2008年3月10日(月)、早稲田大学井深記念ホール
参加登録費 無料
http://www.gscn.net/event/index.html
参加申し込みは、本メールにその旨、ご返信下さい。
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■□■                   GSC関連情報                     ■□■
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−GSC賞環境大臣賞
業 績: 環境負荷削減を実現する高性能潤滑油AO−オイルの開発
受賞者: シチズン時計(株)         赤尾 祐司氏
1. 第7回GSC賞
昨年7月から募集していた第7回GSC賞応募業績について、選考委員会において慎重なる審査を重ねた結果、下記のようにGSC賞各大臣賞3件、GSC賞2件が決定されました。
表彰式は3月6日夕刻に如水会館にて、受賞講演は、第8回GSCシンポジウムにおいて3月7日午後に行われます。
受賞業績
−GSC賞経済産業大臣賞
業 績: 固体酸触媒を用いた低環境負荷THF開環重合プロセスの開発
受賞者: (株)三菱化学科学技術研究センター 瀬戸山 亨氏、小林 光治氏
       三菱化学(株)           田中 稔氏、竹尾 弘氏
       三菱化学エンジニアリング(株)   吉田 照男氏
−GSC賞文部科学大臣賞
業 績: グリーンサステイナブルケミストリーの教育および普及への貢献
受賞者: 東北大学医療技術短期大学部 名誉教授 荻野 和子氏
−GSC賞
業 績: 精密制御された金属酸化物クラスター触媒による
選択的酸化反応系の開発
受賞者: 東京大学大学院工学系研究科 教授 水野 哲孝氏
−GSC賞
業 績: 低原子価ルテニウム錯体触媒によるアルケンの
高度分子変換手法の開発
受賞者: 京都大学 大学院工学研究科 科学技術振興教授 近藤 輝幸氏

受賞業績の概要
−第7回GSC賞経済産業大臣賞
「固体酸触媒を用いた低環境負荷THF開環重合プロセスの開発」
本業績は、THFの開環重合による弾性繊維原料PTMG製造おいて、固体酸触媒を用いて低環境負荷型プロセスを完成させ、実用に供したものである。従来法はフルオロ硫酸を用いたバッチプロセスであったが、メソ細孔を有するシリカ担体に所望の酸強度を有する酸成分を均一担持することにより、高品質のPTMGを反応速度の高い連続プロセスで生産可能した。本技術により、廃酸の発生が無く、建設費を30%以上削減したプラントとする事ができた。このように、環境負荷削減に大きく貢献した革新的な技術である。

−第7回GSC賞文部科学大臣賞
「グリーンサステイナブルケミストリーの教育および普及への貢献」
荻野名誉教授は、長年に渡りGSCの教育・普及活動を多面的、先導的に推進し、現在ではGSCは高校、大学の化学教育に取り入れられるまでに至っている。また国際的活動を通じて世界に向けてのGSC普及にも貢献してきた。このように広範囲にGSCの教育を提唱してきた業績は高く評価される。

−第7回GSC賞環境大臣賞
「環境負荷削減を実現する高性能潤滑油AO−オイルの開発」
本業績は、時計用潤滑油の性能を極めることで、時計の10年駆動、極地を含めた全世界で使用可能を実現した。これにより、電池使用量を半減できることに加え、既存の時計も潤滑油交換により寿命を延ばすことが可能となる。また、時計部品を腐食しないことから主要部品のリサイクルも可能である。世界中の時計に水平展開することで環境効果はより大きくなり、既に主要国産メーカーは本潤滑油を使用している。

−第7回GSC賞
「精密制御された金属酸化物クラスター触媒による選択的酸化反応系の開発」
水野教授は、酸化物クラスターアニオンであるポリオキソメタレートの特長を巧みに利用して原子レベルで制御された活性点構造の創製を行い、酸素分子や過酸化水素を酸化剤としたアルケン選択酸化などの高難度酸化反応を高原子効率で行うこと、および無溶媒あるいは水を溶媒とした選択酸化に対して高原子効率を示す新規な担持水酸化物固体触媒の開発にも成功した。このように、触媒の活性点構造・機能を精密に制御することによりこれまでにない省資源・環境調和型酸化反応系を開発した。

−第7回GSC賞
「低原子価ルテニウム錯体触媒によるアルケンの高度分子変換手法の開発」
近藤教授は、有機資源として重要なアルケンの共オリゴメリゼーションにおいて、独自の低原子価ルテニウム錯体触媒を用いて、塩等の副生を伴わず、中性条件下、原子効率 100% で進行する理想的な炭素―炭素結合生成反応を開発した。本手法による特徴的な高度分子変換手法は、反応合成効率の高さ、環境負荷の低さにおいて特記に値する。
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■□■                   イベント                   ■□■
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1. 先進材料・新接合技術とその応用
3大学3全国共同利用研究所連携プロジェクト公開討論会
3月14日(金)
東京工業大学 大岡山キャンパス 西9号館デジタル多目的ホール
プロジェクト概要報告 東工大 近藤 建一
プロジェクト成果事例
「金属材料とセラミックスの接合における成長積層膜(GIL)の概念と
それを用いた金属ガラスの生体活性化」
東工大 吉村 昌弘
「生体軟組織の接合」
東京医科歯科大学 高久田 和夫
「金属ガラスの溶接・接合研究の現状と展開」
大阪大学 中田 一博
「金属ガラスのナノ成形特性とその応用」
東北大 早乙女 康典
「プラスチックフィルム上への機能性デバイス作製」
凸版印刷 伊藤 学
ポスターセッション
http://project2005.msl.titech.ac.jp/symp2008/
2. 第2回 環境・安全問題見学会 環境・安全シンポジウム併催行事
主催: 日本化学会環境・安全推進委員会
日時: 平成20年3月28日(金)14時00分?17時00分
場所: 三菱化学(株)イノベーションセンター横浜センター
http://www.chemistry.or.jp/es/sy080328exp.pdf
3. 環境・安全シンポジウム2008
環境安全に配慮した大学の実験室インフラのあり方
主催: 日本化学会環境・安全推進委員会
会期: 平成20年3月29日(土)13時30分-17時
会場: 日本化学会第88春季年会(2008)会場 [立教大学池袋キャンパス]
http://www.chemistry.or.jp/es/sy080329exp.pdf
4. Gordon Research Conference, GREEN CHEMISTRY
August 3-8, 2008
Bates College, Lewiston, ME
Chairs: James E. Hutchison & Janet L. Scott
 The primary goal of the conference is to bring together excellent scientists from industry and academia to exchange ideas at the cutting-edge of Green Chemistry. Green chemistry (also environmentally benign or sustainable chemistry) applies innovation to the design and realisation of chemical products and processes that: have a smaller environmental impact with regards to wastes produced in both manufacture and use; are produced in an energy-efficient manner with the least possible intrinsic hazard; and have been designed for inherent safety for human health and the environment. Green chemistry is driving innovation in both academia and industry and has vastly improved competitiveness in some leading industries. It is one of the few areas of chemistry where the drive for novel research solutions in academia is equalled by industry. As such this is also an excellent conference for younger scientists and students as well as more established researchers in the field.
http://www.grc.org/programs.aspx?year=2008&program=green
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<GSCネットワーク構成25団体> 人と地球にやさしい化学を応援します
TD>http://www.noguchi.or.jp/
(社)化学工学会 http://www.scej.org/
(社)高分子学会 http://www.spsj.or.jp/
      触媒学会 http://www.shokubai.org/
(社)石油学会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jpi/
(社)電気化学会 http://www.electrochem.jp/
(社)日本化学会 http://www.chemistry.or.jp/
(社)日本分析化学会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsac/
(社)化学情報協会 http://www.jaici.or.jp/
(社)近畿化学協会 http://www.kinka.or.jp/
      ケイ素化学協会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/sscj/
(社)高分子学会高分子同友会 http://www.spsj.or.jp/c16/c16.htm
(社)新化学発展協会 http://www.aspronc.org/
(社)日本ゴム協会 http://www.srij.or.jp/
(独)産業技術総合研究所 http://www.aist.go.jp/
(独)製品評価技術基盤機構 http://www.nite.go.jp/
      塩ビ工業・環境協会 http://www.vec.gr.jp/
      石油化学工業協会 http://www.jpca.or.jp/
(社)日本化学工業協会 http://www.nikkakyo.org/
(社)日本塗料工業会 http://www.toryo.or.jp/
(社)プラスチック処理促進協会 http://www.pwmi.or.jp/
(財)化学物質評価研究機構 http://www.cerij.or.jp/ceri_jp/index.html
(財)野口研究所
(財)バイオインダストリー協会 http://www.jba.or.jp/
(財)油脂工業会館 http://www.yushikaikan.or.jp/
(財)化学技術戦略推進機構 http://www.jcii.or.jp/
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このメールの配信日は特に決まっておりません。月に1、2回程度です。
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事務局 内藤 豊 naito@jcii.or.jp
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