ニュースレター 93
第18回STGA 受賞者国際学会参加報告および座談会の開催
著者:JACIトピックス1
今年も、グリーンサステイナブルケミストリーの国際舞台から、最新の話題をお届けします。
第18回Student Travel Grant Award(STGA)では、未来のグリーンサステイナブルケミストリーを担う5名の若手研究者が受賞し、国際会議の舞台でそれぞれの研究成果をオーラル発表やポスター発表を通して堂々と発信しました。
4名は 2025年6月23〜26日に米国・ピッツバーグで開催されたThe 29th Annual Green Chemistry & Engineering Conference (GC&E)に参加し、世界中から研究者が集う活気あふれる場で、自身の研究の魅力と可能性を力強く紹介しました。
さらに1名は 2025年9月15〜17日にインドネシア・ボゴールで開催されたInternational Conference on the Innovation in Polymer Conference on Green and Sustainable Science and Technology (IPST) 2025/The 9th Asia-Oceania Green Chemistry Conference に参加し、ポリマー科学とサステナブルな科学技術の最前線に向けて、自らの研究成果を鮮やかに発表しました。
ここからは、国際舞台での発表を通じて得られた受賞者たちのリアルな感想をお届けします。(敬称略、所属は2024年11月時点)
李 子賢 東北大学
研究テーマ 「LiFePO4正極材の水熱有機酸浸出」
ピッツバーグで開催された本国際会議への参加を通じて、活発で濃厚な学術的雰囲気を肌で感じるとともに、異なる分野の研究との融合や議論から多くの収穫を得ました。また、研究者の皆様が学術交流に対して非常に前向きである姿勢にも感銘を受けました。今後は、この貴重な経験で得られた知識や視点を自身の研究に積極的に取り入れ、研究内容の深化および課題の改善に努め、より実践的かつ有意義な成果を目指して精進してまいります。
宮崎 眞太 北海道大学
研究テーマ 「CO₂直接回収・水素化に有効な遷移金属フリー二元機能触媒の開発」
この度、米国で開催された第29回Green Chemistry & Engineering Conference(GC&E 2025)に、新化学技術推進協会のご支援により参加・発表いたしました。本会議はグリーンケミストリーの社会実装について包括的に議論する場であり、自身の研究を環境負荷や資源循環の観点から見直す貴重な機会となりました。また、各国の研究者との交流を通じ、グリーンケミストリーが国際的にも多角的に重視されていることを実感しました。ご支援くださった皆様に心より御礼申し上げます。
永塚 健悟 東京理科大学
研究テーマ 「導電性高分子で修飾した金属硫化物光カソードによる人工光合成型のCO₂直接資源化」
私にとって,海外で開催される国際会議へ参加するのは,今回で2回目でした。現地ならではの雰囲気,生の英語,様々な研究者の熱意を改めて肌身で感じられたことは,国内やオンラインでは得られない貴重な経験となりました。これらの『生きた経験』を大いに活かし,現研究室での残りの活動や修了後の進路先での新たな研究において,さらなる実績につなげられるよう邁進いたします。
山口 愛織 お茶の水女子大学
研究テーマ 「LED光源を用いたメタルフリー反応による芳香族化合物へのペルフルオロアルキル化反応」
この度は第18回STGAに選出いただき、誠に光栄に存じます。今回ピッツバーグで行われた「29th Annual Green Chemistry & Engineering Conference」では、持続可能な化学技術の開発だけでなく、それを伝える化学教育の重要性を実感しました。世界中の学生や研究者と意見交換することで、自身の視野も大きく広がりました。今後も国内外での学会発表や研究交流を通じて、研究の発信と発展、そして持続可能な社会への貢献を目指してまいります。
野沢 公暉 筑波大学
研究テーマ 「リチウムイオン電池負極の機械的強度変調による寿命向上効果の発見」
2025年に9月にインドネシアのボゴールで開催されたIPST2025 and 9th AOC GSCに参加してきました。インドネシア自体は初めてであったが、電車の案内などもわかりやすいなど交通の便も優れていて不自由はありませんでした。インドネシア開催ということもあり、現地ではインドネシア人と多く交流した。中には日本語をかなり話せる方もいて大変嬉しかったです。会議ではGSCに関する発表が多く、特にインドネシアに豊富な原料を使った研究もあり新鮮でした。またぜひ参加してみたいです。
さらに、12月10日には第18回STGA受賞者による座談会を実施しました。世界の研究者と肩を並べた国際会議での経験を胸に、それぞれが感じた手応えや課題、研究への新たな着想など、多彩な視点が交わる活気あるひとときとなりました。会場には、未来のサステナブル科学を牽引する若手研究者たちの熱量が満ち、ここから新たなコラボレーションが生まれる期待も高まる、非常に有意義な時間となりました。
なお、第19回STGA受賞者は、2025年12月に受賞者が決定され、来年開催予定の The Annual Green Chemistry & Engineering Conference (GC&E) において、国際舞台での研究発表を予定しています。次代を担う若手研究者たちの活躍に、ぜひご期待ください。
また、第20回STGAの募集は、2026年秋頃に開始を予定しています。新たな挑戦者のエントリーを、心よりお待ちしています。







