ニュースレター 93
化学とデータがつながる時代へ ケモ・マテリアルズ・インフォマティクスの基礎と実践を学ぶ2冊
~ 化学×デジタル人材育成講座より出版 ~
著者:JACIトピックス2
AIや機械学習をはじめとするデータ駆動型研究が広がる中、化学や材料開発の分野でも「ケモ・マテリアルズ・インフォマティクス(CMI)」の活用が急速に進展しています。膨大な実験データや構造情報を活かし、分子設計や材料探索を効率化するCMIは、研究開発の生産性を高めるだけでなく、新しい発想や革新的技術創出の基盤としても注目されています。
新化学技術推進協会(JACI)では「化学×デジタル人材育成講座」を開講し、このような時代の変化に対応した、データサイエンスを活用できる化学系人材の育成を推進しています。その一環として、ケモ・マテリアルズ・インフォマティクスの基礎から実践までを体系的に学べる2冊の書籍を紹介します。
『Rではじめるケモ・マテリアルズ・インフォマティクス プログラミング・ノックで基礎を完全習得』(近代科学社)は、Rを用いた演習形式でデータ解析の基本を着実に身につけられる実践入門書です。統計解析、回帰分析、クラスタリング、機械学習、さらには深層学習まで、4部構成・100本以上のプログラムを通じて、初学者が段階的に理解を深められるよう設計されています。単なるコード解説にとどまらず、現場で必要なデータの扱い方やトラブル対処のポイントまで丁寧にカバーしており、「手を動かしながら学ぶ」ことで知識とスキルが確実に定着します。人材育成講座と情報科学WGに参加された企業の皆様から寄せられたご質問・ご意見を参考にしている点も特徴です。
⇒ 書籍詳細はこちら:https://www.kindaikagaku.co.jp/book_list/detail/9784764906549/
『ケモ・マテリアルズ・インフォマティクス入門 RとPythonによる基礎と実践』(近代科学社)は、RとPythonの両言語を駆使して、より応用的な解析・予測モデル構築へと展開する内容です。化学構造データ、物性値、スペクトルデータなど実データを用いながら、機械学習モデルの作成、精度評価、可視化、最適化の流れを実際のコードで示します。Google Colabを使ったPython実行例や、RコードからPythonへの変換演習など、読者がすぐに応用できるよう配慮された構成が特徴です。さらに、ChatGPTを活用したPythonとRの相互書き換えについても解説されています。まさにAI時代のプログラミング入門となっています。
⇒ 書籍詳細はこちら:https://www.kindaikagaku.co.jp/book_list/detail/9784764961098/
2冊を通じて、化学データを「扱う・理解する・活かす」ための思考と手法を段階的に学ぶことができます。基礎理論の理解から実践的なモデル構築まで、研究・開発現場でのデータ利活用を力強く支援します。化学とデータサイエンスの融合に挑戦する方に、ぜひ手に取っていただきたいシリーズです。


