バイオマス分科会 講演会/パネルディスカッション 『迫りくるバイオエコノミーの潮流 -日本は何をすべきか?ー』の詳細


申し訳ありませんが、受付は終了しました。


イベント名 バイオマス分科会 講演会/パネルディスカッション 『迫りくるバイオエコノミーの潮流 -日本は何をすべきか?ー』
日時 2018-07-23 13時30分~17時00分
場所 当協会会議室
概要 バイオエコノミーとは、再生可能な生物資源の産業利用や食糧安全保障という社会の要請を、生物多様性と地球環境保全を担保しながら進める革新的な経済活動です。日本ではあまりなじみのない言葉である一方で、欧州では2000年代半ばからバイオエコノミーの実現に向けた産業育成が政策的取り組みとして進められています。温暖化効果ガスの一つである二酸化炭素の大気中濃度上昇による地球温暖化問題は余談を許さない状況にあり、温暖化対策に貢献する社会活動および技術開発による低炭素・脱炭素社会の実現やサーキュラーエコノミーの実現が求められており、各国および各企業が取り組みを開始しています。これらの取り組みはパリ協定(2℃目標)、SDGs(世界を変えるための17の目標)、Tokyo GSC Statement 2015(化学分野からの提言)に応えるものであると同時に、バイオエコノミーによってもたらされる大きな市場に向かう、新たたなビジネスチャンスとして捉えられています。本パネルディスカッションでは、バイオエコノミー実現に向けた国内外の動向について、産官学、各視点からのご意見をいただくとともに、日本をとりまくバイオエコノミーのあり方について議論します。

◆スケジュール 
13:30~14:15 講演〇
「バイオエコノミー:生物圏に負荷をかけない経済活動とは」
五十嵐 圭日子氏 東京大学大学院農学生命科学研究科/VTTフィンランド技術研究センター 准教授/客員教授
「バイオエコノミー」という言葉をはじめて聞いたとき、バイオ+エコノミー、すなわち生物工学を使った経済活動であると受け止める方が多いのではないかと思う。しかしながら、Bioeconomyとは本来生物圏に負荷をかけない経済活動を表しており、その守備範囲「は多くの人が考えているよりも圧倒的に広い。本講演では、バイオエコノミーという新しい価値観が経済活動にどのような変革をもたらすのか、日本社会にどのような影響を与え得るのかに関して話す。

14:15~15:00 講演〇
「第2回グローバルバイオエコノミーサミット」参加報告 
藤島 義之 氏 (国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術戦略研究センター 海外技術情報ユニット 研究員
2015年11月に第1回グローバルバイオエコノミーサミット(GBS)がドイツのベルリンで開催された。しかしながら日本からの積極的な関与はなかった。第2回のGBSも同じくドイツ・ベルリンにて2018年4月に行われた。日本から20名余りが参加し、プレナリーセッション、パラレルセッション等で活発な議論に参加した。
GBSとは何だったのか?GBSへの参加の意義、SDGsやパリ協定、その他の国際会議との関連、今後の展望について議論したい。

15:00~15:15 休憩

15:15~15:55 話題提供 〇
☆上村 昌博 氏 経済産業省 商務情報政策局 商務・サービスグループ 生物化学産業課長 

☆佐野 浩 氏 三菱ケミカル株式会社 高機能ポリマー企画部 技術室 室長付
"KAITEKI"のコンセプトの下、環境負荷低減や天然資源枯渇への対応策として
炭素の高度利用を化学産業の責務と考え、植物由来原料やバイオテクノロジーの知見を
組合わせたバイオプラスチックの商品化を実現することでSDGsへアプローチしている。

☆佐藤 俊輔 氏 株式会社カネカ バイオテクノロジー研究所 バイオプロダクツ研究グループ 研究主任
(株)カネカは『カネカ生分解性ポリマーPHBHTM』を生産、販売している。近年、欧州では環境規制の厳格化が
進み、生分解性、且つバイオマスプラスチック利用促進を狙った法規整備が進みつつあり、今後の市場拡大が期待される。
また、プラスチックによる海洋汚染問題も近年大きく取りざたされており、ブルーバイオエコノミーとの関係性が
議論され始めるであろうと考える。日本も、欧州を中心としたバイオエコノミーへの取り組みに遅れを取らぬよう、
議論を進める必要があると考える。

☆高橋 香織 氏 みずほ情報総研株式会社 環境エネルギー第2部 次長
「世界的なESG投資の潮流の中での日本のバイオマス利用を考える」
TCFDによる提言を機に気候変動に関わるマネーの流れに変化が起きつつある中、バイオマスのエネルギー利用は
期待されつつも持続可能性の点で依然として議論がある。人類にとって不可欠なバイオマスの最適な活用手法を
議論する際には、複数の評価軸が関わるため方針が必要である。こうした状況下において、日本が目指しうる
バイオマス利用における競争優位とは何かを考える際に着眼すべき点について改めて整理してみたい。

15:55~17:00 パネルディスカッション〇
モデレーター:荒 勝俊 氏 早稲田大学 教授

◆懇親会 17:10~18:10


参加費・懇親会費について 参加費: 会員:無料(会員リスト:http://www.jaci.or.jp/about/page_06.html)
       上記以外:10,000円 当日受付でお支払いください
募集人数 100 人