先端化学・材料技術部会 コンピュータケミストリ分科会講演会「マルチスケール材料開発のための幾何学的手法」の詳細


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イベント名 先端化学・材料技術部会 コンピュータケミストリ分科会講演会「マルチスケール材料開発のための幾何学的手法」
日時 2016-01-14 15時00分~19時00分
場所 当協会会議室
概要        JST ACCEL FS 「マルチスケール材料開発のための幾何学的手法」

 ビッグデータ時代の到来とともに、情報科学やAIを用いてデータを探索する新しい材料
科学への関心が急速に高まり、情報・計算科学・材料科学を連携させるマテリアルズ・イン
フォマティクス領域での研究開発が世界中で活発化しています。本学・原子分子材料科学高
等研究機構(AIMR)でも、数学と材料科学の連携を世界に先駆け推し進め、科学技術振
興機構の戦略的創造研究推進事業CRESTにおいて、幾何学的手法による材料の数学的デ
ザイン手法を具体的に明らかにして参りました。
 現在、複数の素材をナノレベルから巨視的サイズの範囲で、分散・配列等の構造制御を行
い、材料の電子・光、熱、機械的特性を設計通りに発現するナノコンポジット材料が注目さ
れています。数学的アプローチは、ナノコンポジット材料のミクロからマクロ領域に渡る構
造の特徴を把握するうえで効果的な指標を与えてくれます。本機構でも、離散幾何学に基づ
くマルチスケール階層性材料の設計指針に関し、様々な学術的指針を得ています。
 今回、公益社団法人新化学技術推進協会(JACI)様のご厚意により、本講演会を開催
致します。産業界の研究開発関係者の皆様方に、幾何学的手法(トポロジカル・データ解析)
による材料の数学的デザイン手法をご紹介するとともに、このような手法をさらに開発する
ための意見交換の場を持たせて頂ければ幸いに存じます。
ご関心をお持ちの多くの方にご参加頂きますよう、ご案内申し上げます。

                              国立大学法人 東北大学
                           原子分子材料科学高等研究機構
                                機構長 小谷 元子

概要説明 15:00~15:30 〇
  講師:小谷 元子 氏
     東北大学原子分子材料科学高等研究機構 機構長、教授
  演題:「マルチスケール材料開発のための幾何学的手法」
  要旨:ビッグデータ時代の到来とともに、情報科学やAIを用いてデータを探索
     する新しい材料科学への関心が急速に高まり、情報・計算科学・材料科学を
     連携させるマテリアルズ・インフォマティクス領域での研究開発が世界中で
     活発化している。原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)では、数学と
     材料科学の連携を世界に先駆け推し進め、幾何学的手法による材料の数学的
     デザイン手法を開発している。その概要を紹介する。

講演(1)15:30~16:20 〇
  講師:赤木 和人 氏
     東北大学原子分子材料科学高等研究機構 准教授
     大林 一平 氏
     東北大学原子分子材料科学高等研究機構 助教
  演題:「トポロジカルデータ解析と形のインフォマティックス」
  要旨:物質材料の構造的特徴を捉えるための数学的な道具として、「パーシステント・
     ホモロジー」に基づくトポロジカルデータ解析を紹介します。これは、原子位置
     など離散点の集合を対象に、各点を球として膨張させる過程で生成・消滅する
     「N次元の穴」に着目して構造を特徴づける手法です。炭素系を例に、
     (1)手法の説明、(2)指紋となる要素構造の同定、(3)指紋に着目した複雑系の
     構造変化の追跡を行い、発展課題として定量性や化学的性質を考慮した解析
     にも触れます。その後、PCを用いてソフトウェアのデモを行います。

講演(2)16:30~17:00 〇
  講師:森田 裕史 氏
     産総研 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター チーム長
  演題:「高分子材料研究と数学連携への期待」
  要旨:我々はこれまで粗視化モデルを用いて高分子材料の研究を行ってきた。
     その結果から有用なデータを取り出すことには、試行錯誤や勘と経験が
     必要であった。JST ACCEL FSでは、幾何学的な手法による構造解析手法を
     この高分子材料に適用しようと動き始めている。本講演では、この幾何学
     的解析法などへの適用の可能性について、議論する。

講演(3)17:00~17:30 〇
  講師:高見 誠一 氏
     東北大学多元物質研究所 准教授
  演題:「幾何学的手法へのニーズ・期待ハイブリッド材料を例に」
  要旨:我々は、ポリマー中に高熱伝導性の無機フィラーを複合充填化したコンポ
     ジット材料の開発を行ってきたが、理想的にはフィラー粒子はどのように
     ポリマー中に存在して欲しいかなどの疑問を持ち、数学の研究者との議論を
     行ってきた。本講演ではこれを含み材料開発と数学との接点について紹介
     したい。

総合討論 17:30~18:00

懇親会  18:00~19:00

参加申込締切り:1月12日(火)
参加費・懇親会費について 参加費: 当日受付でお支払いください。
     会員:無料 (会員リスト: http://www.jaci.or.jp/about/page_06.html)
     技術セミナーメンバー:無料
     上記以外:10,000円
懇親会費:無料
募集人数 100 人