ライフサイエンス基礎技術セミナー(生物化学工学)―1日目―の詳細


申し訳ありませんが、受付は終了しました。


イベント名 ライフサイエンス基礎技術セミナー(生物化学工学)―1日目―
日時 2013-12-18 13時00分~17時10分
場所 当協会会議室(受付は12:30より)
概要 <1日目、2日目は個別の申込みをお願いします>

 ライフサイエンス技術部会 反応分科会では、細胞や生体触媒を使って実際に物質
生産を行う際に心得ておくべき化学工学の基礎的知識について学んでいただくセミ
ナーを企画いたしました。
 対象者は、生物学や生化学の知識は有るが化学工学を体系的に初めて学びたい方が
中心ですが、化学工学の知識は有るが水系で生物材料を扱う生物化学工学の特徴を学
びたい方も歓迎いたします。
 本セミナーは、集中的に勉強していただく観点から2日間の開催といたします。
また、2日間を一人の講師に体系的に講義をしていただくことで分り易さに配慮しま
す。講義の最終部分では、興味ある実際のバイオプロセスを取り上げた解説も行いま
す。そして、2日目の講義終了後には、講師を囲んだ懇親会を行います。本セミナー
は2日間を通した受講をお薦めしますが、どちらか1日のみの受講でも可能です。
 企業での新人教育や、上記対象者に該当する中堅研究者や企画担当者の研修機会と
して積極的に活用していただきますよう御案内します。多数の皆様のご参加をお待ち
しております。

講師: 東京農工大学大学院 工学研究院ナノ生体分子分野 養王田正文 教授

プログラム:

  12月18日(水) 〇
    (1) 13:00~14:00   バイオ医薬品開発と生物工学の意義
    (2) 14:00~15:00   生物化学工学の基礎
        休憩
    (3) 15:10~16:10   代謝と生体触媒
    (4) 16:10~17:10   生物化学量論と速度論

  12月26日(木) 〇
    (5) 13:30~14:30   バイオリアクターとバイオセパレーション
    (6) 14:30~15:30   バイオプロセスの実際
        休憩
    (7) 15:40~17:30   生命・生物工学の最先端
    (8) 17:30~18:30   懇親会

内容:

(1) バイオ医薬品開発と生物工学の意義
   バイオ医薬品開発の歴史と現状を紹介し、生物工学研究及び技術開発の意義
  を説明する。

(2) 生物化学工学の基礎
   生物化学工学では、学問体系において一つ上の階層に位置する化学工学的考
  え方や手法が多く取り上げられているので、最初にそれらを理解することが大
  切である。こうした観点から、化学工学の専門外の受講者を念頭に置いて話を
  進める。

(3) 代謝と生体触媒
   バイオプロセスでは、細胞や酵素などの生体触媒を用いて物質を生産してい
  る。細胞が行う化学現象を代謝とよぶ。バイオプロセスを利用するためには、
  細胞や酵素などの生体触媒の特性を知り、代謝を理解する事が不可欠である。

(4) 生物化学量論と速度論
   生体触媒を用いることで、通常の化学反応では合成が困難な物質を生産する
  ことができる。生体触媒を利用した物質生産を工業的に実現するには反応条件
  の設定と最適化、および反応器の開発や設計が必要不可欠である。このうち前
  者の基礎となるのは、酵素の反応速度や細胞の増殖・死滅速度、基質代謝速度、
  代謝産物生産速度である。ここでは、これらの基礎となる反応速度を中心にし
  て述べる。

(5) バイオリアクターとバイオセパレーション
   生体触媒(酵素や細胞)を用いて反応を行う反応器をバイオリアクターとい
  う。バイオリアクターで用いられる生体触媒は多種多様である。そのため、バ
  イオリアクターは生体触媒の特性に合わせて設計、操作する必要がある。ここ
  では、バイオリアクターの種類と特徴、バイオリアクターの基本的な設計手法、
  および代表的なバイオリアクターについて解説する。さらに、バイオプロセス
  では生産工程の終了後、目的物は細胞、細胞断片、可溶性成分、不溶性成分か
  らなるブロス(broth)と呼ばれる反応後の混合物(溶液)の中に存在してい
  るに過ぎない。この中から目的成分のみ取り出すためには、分離・精製プロセ
  スが必要である。そのための要素技術について述べる。

(6) バイプロセスの実際
   ここまでに述べた基本事項の上に立って、実際に先進的なバイオプロセスと
  して展開されている医薬品、食品及び環境浄化に関わるプロセスを紹介する。

(7) 生命・生物工学の最先端
   ゲノム解析の歴史とその技術開発の歴史と最先端の技術を紹介する。さらに、
  講師が現在取り組んでいる、ゲノム解析を基盤とした環境浄化技術について紹
  介する。
参加費・懇親会費について 参加費(1日分):各日共に、当日受付でお支払いください。
          会員:無料(会員リスト:http://www.jaci.or.jp/about/page_06.html)
          コラボレーションメンバー:無料
          上記以外:各回10,000円
募集人数 50 人